与えられた課題を捌く力と自ら課題を見つける力〜トマトから学ぶ〜


トマトを一つ渡し

「実が無駄にならないようにカットしてね。」

と頼んでみました。

課題でもなんでもありません。

ただのお願いです。

先に切り方を教えてもいいのですが

自分で考えて欲しいので

あえてシンプルにお願いします。

どうやったら一番無駄なく

かつヘタも綺麗に取れるかを

考えながらカットする太郎。


初め、輪切りにしていました。

汁やら実やらがでて

「うまく切れなかった。」

と納得いかないご様子。

でも私は評価しません。

あくまでお願いなので

「大丈夫。ありがとう!」

とニッコリ笑って伝えます。

そして数日後、また

トマトを切って欲しいとお願いするのです。

すると不思議なことに

前回納得できなかったから

カットの仕方を変えるんですね。

いろんな切り方に挑戦する太郎。

次の日も

また次の日も。

まだまだ納得できる切り方は

見出せていないようで

自ら「トマト切る?」と申し出ることもあります。


それでいい。

むしろ、そーゆーのが大事

だと思うのです。


親はきっかけを与え

どう調理するかは子どもに任せる。

太郎がほしい!と言ったドリルは買いますが

それをどう活用するかは本人次第。

わからない問題にぶち当たり

聞きにくれば答えますが

相手からのアクションがなければ

終わらせようが

時間がかかろうが

できる問題しか解かなかろうが

途中でやめようが

任せています。

「せっかく買ったのにもったいない!」

と思う方もいるかもしれません。

ですが

ドリルにも合う合わないがあります。

楽しいつまらないもあります。

それがわかるのは本人だけです。

親が強制することではありません。


◯や×をつけて評価することばかりしていると

評価のことばかり気にしてしまいます。

マルつけは本人任せ。

何がわかって

何がわかっていないのか

テストを見ればすぐにわかるから。

苦手な箇所をみつけて

本人に理解したいかどうか確認して

やる気があれば一緒に取り組む。

それが大事だと思います。


つまずいたときに

乗り越えたいと思うのか

いつか分かるだろうとチャンスを待つのか

時間の無駄だと諦めるのかは

あくまで本人。

親の役目は

本人の意思を尊重し

本人の願いを叶えられるよう援助をすることだと

私は思います。